カフェインとの付き合い方について

仕事をする上で欠かせないものになっている人も多いであろうカフェイン。
特に夜勤勤務時は私自身も大いに活用して睡魔と戦っています。
この記事ではそんな日常的に摂取しているカフェインのメリット、デメリットについて解説していきます。
そもそもカフェインとは

カフェインとはコーヒー豆、茶葉、カカオ豆、ガラナなどに天然に含まれるアルカロイドの一種です。コーヒーや紅茶、緑茶、チョコレート、コーラ、エナジードリンクなどの多くの食品に含まれています。
このようなカフェインを含む飲料は古くから嗜好品として人々に親しまれています。
一説ではコーヒーの起源は9世紀ごろ、お茶の起源は紀元前2700年ごろ、チョコレートの起源は主原料であるカカオをなんと紀元前3300年ごろには食べていたと言われています。
このことからも
人間とカフェインの付き合いはかなり長いものだとわかります。
昨今ではカフェインを多く含み、尚且つ苦味がなく飲みやすいエナジードリンクが若者を中心に人気になっています。
私も夜勤勤務時にどうしても眠い時はエナジードリンクに頼ったりもしています。
きっと何百年後にはエナジードリンクの起源が語られて、
「そんな時代からエナジードリンクが・・・」と言われていることでしょう。
(ちなみに世界初のエナジードリンクは1962年に日本で発売された「リポビタンD」らしいです。今でもお世話になっている人は多いはず!)
たくさんの選択肢の中で手頃に摂取できるカフェイン。
みなさんは普段何から摂取しています?
カフェインのメリット

集中力の向上と覚醒作用
人間の脳内にはアデノシンという疲労や眠気を伝達する物質があります。
本来ならそれを脳内のアデノシン受容体と結合することで実際に疲れや眠気を感じるのですが、カフェインがアデノシンと構造がそっくりということで脳内のアデノシン受容体とカフェインが結合してしまうのです。
それによって集中力が向上したり、目覚ましにつながっているのです。
この2つの効果を得るために毎日愛飲している人も多いかと思いますが、知っていましたか?
カフェインと「眠たい」「疲れた」(アデノシン)は構造が似ている。
ということは今のでいるコーヒーも紅茶も緑茶もエナジードリンクも「眠たい」「疲れた」を飲んでいるとも言えるかもしれません。(言えません。)
気分が良くなる
このように書くと怪しくなるかと思いますが事実です。
それはカフェインが怪しい成分というわけでなく体内のドーパミンが関係しています。
上記のアデノシンの結合をカフェインが邪魔をすることで本来なら抑制されるはずの
ドーパミンの作用が強くなりやる気が出たり、気分がよくなったりするのです。
本来なら眠くて疲れている時にやる気が込み上げてくることは稀中の稀でしょう。
実際に体の働きでそうなっているのだから仕方ないのですが、カフェインの働きで集中力が向上、目が覚めた状態になるので結果として自身のやる気や気分を維持した状態でいられるということです。
・運動パフォーマンスの向上
運動パフォーマンスも向上してくれるなんて!!知らなかった人も多いかと思いますがカフェインには運動パフォーマンス向上が期待できるのです。
この理由としてはお馴染みアデノシンブロックの結果、体内の交感神経が活性化します。人間は交感神経と副交感神経を交互に使い分けていて主に活動している時は交感神経、リラックスしている時は副交感神経という感じで時々によってどちらかが優位になっています。そしてカフェインは交感神経を優位にします。
結果として闘争のホルモンとも呼ばれるアドレナリンが放出されて体を活動的な状態へと導いてくれます。
またこの時は脂肪がエネルギー源として使われやすくなりますので脂肪燃焼効果も期待できるそうです。ダイエットしている人には嬉しい話です。
さらにカルシウムイオンの放出も高めてくれます。これにより筋繊維の収縮力を高めてくれたり、血管拡張などにつながります。
瞬発系、持久系などのスポーツでカフェインによる恩恵を得られるでしょう。
私も学生時代に知っておきたかった・・・
頭痛の軽減
カフェインには脳の血管を収縮させる効果があるのです。こちらもアデノシンブロックによるものです。本来は脳の血管を拡張して血流を良くすることで酸素や栄養の供給を増やす役割をするアデノシンですがカフェインにはそんなことできません。
一見良くないことではないかと思うかもしれませんが、血管拡張により引き起こされている片頭痛にはカフェインが効果テキメンなのです。
しかしながら全ての頭痛に効果があるわけでなく、緊張型頭痛には逆効果になってしまいます。
今回メリットとして紹介していますが、全ての頭痛に効果があるわけでないのカフェインに頼らず、お医者さんに相談するのが一番です。
むくみの防止ができる
カフェインには利尿作用があります。コーヒー飲むとトイレが近くなるから大事な会議の前は控えているという人も多いのではないでしょうか。
その理由としてはカフェインが腎臓に作用しているのが原因です。
本来なら腎臓にてろ過された水分の約99%が体内に戻るのですが、カフェインの働きにより体内に戻る水分の量が減りそのまま尿として排出されるのです。
このことで結果として体内に水分が溜まりにくくなりむくみの予防になるというわけです。
カフェインのデメリット

不眠や睡眠障害
何気なく寝る前にコーヒーを飲んでしまい、いざベットに入っても目がバキバキになってなかなか寝付けなかった経験は誰しもがあるかと思います。
そうです。覚醒作用がある=眠りにくくなります。
寝たくない時はいいのですが寝たい時には困ります。
ここで意識したいのはカフェインがどれだけ体の中にいるのかです。
一度体内に入ったカフェインが完全に抜けるのに、なんと24時間近くかかると言われています。
「それじゃ、コーヒー飲んだら丸1日寝れないのかよ!!」
と思ったあなた。でもコーヒー飲んだ日もぐっすり寝れてますよね。
カフェインが完全に抜け切らなくても半分の量になる「半減期」を目安にするといいと言われており、人によりますが6〜8時間かかります。
つまり寝る時間から半減期の時間を逆算して、その日のカフェイン摂取をやめればいいのです。
胸焼けや胃痛
カフェインにより胸焼けや胃痛を引き起こしてしまうことがあります。
私自身、夜勤勤務時に毎日のように1リットル以上のブラックコーヒーを飲んで眠気を誤魔化していました。
ある日、強烈な胸焼けと共にその日以降しばらくコーヒーを体が受け付けてくれませんでした。(今は大丈夫で毎日楽しんでいます。)
大好きなコーヒーだっただけに飲めなくなってしまった時はショックでした。
この胸焼けや胃痛が起きてしまうメカニズムとしてはカフェインには胃酸の分泌を促す作用があるとのことで、過剰な摂取をしたり空腹時には胃壁や食道を刺激してしまいます。
これを回避するにはまずカフェイン摂取量を守ることが大切です。
成人ならカフェインの適量は1日400mgとされております。
コーヒーは100mlあたりに約60mgのカフェインが含まれており、667mlで適量の400mgとなります。
どうでしょう?意外と飲めるなと思いましたか?それとも少ないと思いましたか?
今の私は適量を守っているのでちょうどいいなと思うのですが、以前の私なら少なすぎると思っていたでしょう。
日本で購入するほとんどの食品に成分表があると思いますので、ぜひどれだけカフェインが入っていて今日はあとどのくらいカフェインが摂取できるかを意識してみてください。
脱水症状
これはメリットでもあげた利尿作用によるものです。
本来なら体に留めておく水分を体外に排出してしまいますので必然的に体内の水分量は少なくなってしまいます。
ここでは同じ水分でもお茶やコーヒーを飲んでしまうと再度カフェインによって体外に排出されてしまうのでカフェインが含まれていないもので水分補給するのがいいです。
体への負荷が少ない水が一番の理想ですが脱水症状になる前にこまめな水分補給をしていきましょう。
・カフェイン中毒
カフェインを短時間に大量摂取したり、日常的にカフェインを大量摂取し続けると中毒症状が現れる可能性があります。
身体面、精神面それぞれに症状が現れることがあり、
身体面に動悸、頻脈、頭痛、胸痛、吐き気、下痢、手足の震え、めまい、痙攣、過呼吸、不整脈が現れることがあり精神面では興奮、緊張、イライラ、不安、焦燥感、不眠、精神錯乱、パニック発作、幻覚などの症状が現れます。
最悪の場合は死にいたることもあります。
カフェイン中毒に関しては適量を守るを意識することです。
適量は人によって多少の違いはありますが多すぎて困ることはあっても少なすぎて困ることはそんなにないかもしれません。
自身の健康のためにも今飲もうとしているものにどれだけのカフェインが入っていて、今日はどのくらいのカフェインを取るつもりなのかある程度の計画を立てることが大切です。
まとめ

カフェインとどのように付き合っていくか
日々何気なく摂取しているカフェイン。
カフェインが体内でどのような働きをしているか知らなかった人も多いのではないでしょうか。まさかカフェインが「眠たい」「疲れた」と同じようなものだったなんて!
それによって体の中で様々なメリット、デメリットをもたらしてくれます。
そこでこれからカフェインとどう付き合っていくかをぜひ考えてもらいたいです。
仕事においていつも支えてくれる大切な相棒。私にとってもそうです。
毎日自宅のコーヒーマシンで淹れたコーヒーを水筒にいれて会社で夜勤を乗り切っています。コーヒーを飲まない日の方が珍しいくらいです。
しかしデメリットがあるのもまた事実です。
今回の内容で特に伝えたいことは、
・睡眠時間から逆算してカフェイン摂取をやめる
・適量を守る(400mg)
この2つです。
カフェインを頼もしい味方にして楽しい日々にしていきましょう!